便秘薬とは
今回のお題は【便秘薬】です。
下剤(げざい)・緩下薬(かんげやく)・瀉下薬(しゃげやく)などと呼ばれます。
■ 市販の便秘薬とは(強めの便秘薬から)
便秘薬にも、飲み薬から浣腸薬まで、弱いのから強いのまで、いろいろな便秘薬があります。
飲む便秘成分の代表選手といえば・・・!
【おなかが痛いくらいの効き目! 刺激性下剤(しげきせいげざい)】
・ビサコジル
・センナ
・大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)
・センノサイド(生薬センナ、および大黄に含まれる成分)
・アロエ
この5つは外せません。
どれも「ぐるるっ!キターー!」(;゜〇゜)という薬ばかりです。
今回は、ピンクの小粒を、4種類ご紹介いたします。
■ ピンクの小粒といえば・・・コーラック(大正製薬)
成分1錠中;ビサコジル 5mg
1つの成分から成る便秘薬です。
大腸を刺激して、腸の蠕動(ぜんどう)運動を高めます。
(コーラックといえば、昔P&Gで売っていましたね)
♪ぱぱぱら〜パンッ!ぱぱぱらーパンッ!(と私には聞こえましたが・・・)
テニスラケットの「パン!パン!」というラリーの音とともに「ピンクの小粒のコーラック〜」というCMを覚えています。
その頃、私は高校生でしたねぇ〜。(遠い目)
胃で溶けずに腸でしっかり効くよう、5層コートをほどこした、ピンクの小粒の便秘薬です。
コーラックはしっかり5層コートしているため、小腸の【下部】で溶けます。
こう言いきれるのは、コーラックだけです。
【牛乳で飲むと、この5層コートがはがれて、胃で溶けてしまいます。
つまり、胃を刺激してしまいます】
ですから、水か白湯(さゆ)で飲んでくださいね。また、食事も胃の酸性度を低下させるおそれがあります。
食事から1時間以上あけてからお飲みください。
一晩(目安として6〜11時間)で効果があらわれる、と書いてありますが
便秘薬の効き目には個人差があります。
【何時に飲んだら、何時に効いた】という【マイ便秘記録】をつけることを
おすすめします! o(^o^)o
コーラックIIが、2004年11月に発売されました。
ビサコジル+便にしみこんで、便を軟らかくする成分;DSS(ジオクチルソジウムスルホサクシネート)が配合されています。
■ スルーラック(エスエス製薬)
成分1錠中;ビサコジル 5mg、センノサイド・カルシウム 13.33mg
これも、ピンクの小粒です。
・・・というよりも、今日ご紹介の4品は、全部ピンクの小粒です。
なんでピンクなのかなあ・・・と。
やっぱり、女性に便秘が多いから、カワイク(○゜ε^○) しているのかも。
ビサコジル単剤と比べると、単純にビサコジルの量は他剤と同じなので、
センナが加わった分、効き目がアップしています。
■ ビューラック(皇漢堂製薬)
成分1錠中;ビサコジル 5mg
飲みやすい、ピンクの小粒の便秘薬。
日頃、便秘でお悩みの方におすすめします。
腸溶錠ですので、かんだりつぶしたりせずにそのまま服用してください。
☆メーカーによって言い回しは違いますが、要は、刺激性下剤の便ピ薬は、【胃で溶けず、腸で溶ける】ようにコートされているのです。
■ カイベールC(アラクス)
成分1錠中;ビサコジル 5mg、センノサイド 20mg
これもピンクの小粒です。
カイベールCは、ビサコジルとセンノサイドの作用により自然に近いお通じが得られ、便秘に伴う色々な不快症状に対してもすぐれた効果をあらわします。初めての方はまず1錠から効き目をお試しください。
● 本日の便秘薬のまとめ
・刺激性下剤の多くは、胃で溶けず腸で溶ける腸溶錠(ちょうようじょう)
である為、牛乳で飲んではいけない(腸溶コートがはがれるから)
・器質的便秘(きしつてきべんぴ:腸管狭窄、腸管部分切除など、
病的・物理的原因の便ピ)の方は、まず医師に相談すべし
・妊婦さん:ビサコジルは胎盤へ移行しないが、腸のぜん動刺激が、
流早産を招く恐れがあるので、医師に相談なく下剤を飲んではいけない
・授乳婦さん:センノサイドは、乳汁に移行し、乳児に下痢を起こしたと
いう報告あり。授乳婦さんは、センノサイドを避ける。
センノサイドってなあに?と思ったあなたへ。
☆以下に、センノサイドの仲間を書きます☆
【授乳婦さんは避けてね!センノサイドの仲間】
センノシド、センノサイドカルシウム、
そして、生薬のセンナ、生薬のダイオウ、大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)に、センノサイドは含まれます。
ちなみに、コッコアポ(カネボウ薬品)にも、大黄(ダイオウ)が入っています。
【妊婦さんは、基本的に何でも医師に相談してね!】
けっこう自分の判断で、市販薬を飲んでしまう妊婦さん、多いです。
妊婦さんは、必要以上に神経質になったり、うっかり飲んだ薬のことで思い悩む必要はありませんが、
人生の一大事ですから、何でもお医者さんに相談してくださいね。
(2005年1月)
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