眠気防止剤 (カフェイン主薬のクスリ)
今回のテーマは「無理やり起きろ!」眠気防止剤です。
栄養ドリンク剤を、眠い時に使う人も多いと思いますが、栄養ドリンク剤に入っているカフェインの量は、だいたい50mg。1杯のコーヒーくらいです。
一方、眠気防止剤には1本あたり100mg以上、200mg入っているものもあります。
■ ネーミングのインパクト
眠眠打破(常盤薬品・清涼飲料水)
ミンミン・ダハ!
ミンミン・ダハ!
とてもインパクトのあるネーミングです。私は、インパクトのある名前を見ると、
どうしても、小林製薬を思い出します。
・髪の毛集めてポイ ;おフロの排水溝に置く、大小2種類の穴のシート
・ガスピタン ;お腹の膨満(ぼうまん)感を止める整腸剤
・サカムケア ;指先に皮膜を作り、逆剥け(さかむけ)を保護
・なめらかかと ;かかとのガサガサに、フルーツ酸配合クリーム
などなどです。小林製薬は通販も大々的にやっていますね。
それはさておき、眠眠打破(みんみんだは)は、カフェイン配合の清涼飲料水です。
一見して、ドリンク剤に見えますが、クスリ(医薬品・医薬部外品)ではありません。
医薬品・医薬部外品には、厚生労働省に製造承認申請をする際に、コストと時間
がかかります。それを、はしょったのかもしれません。でも、製薬会社の出している
ものですから、品質は間違いないと思います。
■ 眠眠打破(みんみんだは;常盤薬品)
分 類 ;清涼飲料水
量 ;50mL
価 格 ;300円
味 ;濃いコーヒー味(おいしいとは言えません、ごめんなさい)
成 分 ;1本中にレギュラーコーヒー約2杯分(120mg)のカフェイン、
ビタミンB1,B2,B6,菊花エキス(※)配合。
※菊花(キクカ)は、目がしょぼしょぼしたり、頭痛がしたりした時に良い生薬(しょうやく)です。
眠眠打破は、コンビニで買えます。
■ カゼ薬とドリンク剤を一緒に飲むと、カフェインの取りすぎですか?
(気にする方がいるので、取り上げてみました)
・カゼ薬に含まれているカフェインは、たいてい、25mg(1回服用分)
・栄養ドリンク剤1本のカフェインは、たいてい、50mg
コーヒーや緑茶のカフェインも1杯につき、50mgくらいはあります。
カゼ薬とドリンク剤を合わせて飲んでも「75mg」なので、問題ありません。
でも、「カフェインにすごくヨワイ」という方は、ノンカフェインドリンクを選んで下さいね。
■ いったい、カフェインをどれだけ飲んだら体に悪いのですか?
1回につき500mg、1日に1グラム(1000mg)以上とると、胃部不快感、動悸(どうき)
などの副作用が起きやすくなると言われています。
1歳2ヵ月の女の子がカフェイン2グラム誤飲し、目はひっくり返り、強いけいれんで
入院した事例もあります。処置を受けて数日後に回復しました。なぜそんなものが、
子供の届くところにあったのかナゾ。
(前山昌隆ら;日本小児科学会雑誌 1995より)
ヒトでの経口致死量は、推定で10グラムだそうです。
ドリンク剤にしたら、200本分です!(誰も飲まね〜)
さて、おもいっきり具体的!に眠気防止剤、行ってみよー!
■ カフェインが主役!(主薬)のクスリ(眠気防止剤)
薬局・薬店で買える、医薬品のカフェインです。
・アオーク (大正製薬 )50mLのドリンクタイプ
1本にカフェイン200mg配合。
2本840円。1本420円。
(タウリン、ビタミンB1、B2、カルシウム配合)
・エスタロンモカ内服液 (エスエス製薬)
30mLのドリンクタイプ
1本にカフェイン150mg配合。2本で924円。タウリン、ビタミン
B1、B6、カルシウム、ニコチン酸アミド配合。
・カフェロップ (第一製薬
)コーヒー味ドロップタイプ
カフェイン12粒中500mg配合。1回4粒1日3回。
これもアメっぽいですが、立派な医薬品です。
お子様にあげないようにご注意下さい。
・ベッセンティー
(日本医薬品工業) 50mLのドリンクタイプ
1本にカフェイン200mg配合。
2本で760円。1本で380円。
(オロット酸コリン※、グルクロノラクトン配合※)
※オロット酸コリンはビタミンの一種。グルクロノラクトンは肝機能改善剤。
眠気防止剤は他にもいろいろあります。店頭で見てみてね!
コーヒー味が多いのは、カフェイン=コーヒーというイメージからでしょうか?
●● 本日のまとめ ●●
・カフェインのいっきのみは、最高で1回 200mgマデと心得よ
・コーヒーとドリンク剤、どちらも1杯50mgで、カフェイン量は同じ
・胃が荒れているときは控えるか、胃腸薬か牛乳でも飲んでおけ
・ドリンク剤とカゼ薬のカフェインたしても「50mg+25mg=75mg (1回分)」だ、
心配するな
・妊婦さんは、なるべくカフェインレスを心がけよ
(緑茶は少なめに。がぶがぶ飲むなら麦茶にしよう)
■ 編集後記 ■
先日新聞に、「かぜの新常識」と題して、クスリはいらない!というコラムがありました。
内容は(かなりはしょりますが、)かぜはウィルスからくるものが殆ど(ほとんど)なので、細菌にしか効かない抗生物質は不要、その他のクスリも全部不要、
・寝る
・水分を取る
・野菜や果物をたっぷり摂る
・乾燥を避ける(加湿する。加湿器がなければ洗濯物を吊るす)
これらをやってれば治る!というもので、お医者さん(日本呼吸器学会)から2003年に出された治療指針でした。やっぱりカゼは寝て治すのがイチバンですね。
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<裏追伸>
医療用(病院でもらえる)薬に、カフェインはあるか?!あるんです。
その名も純生カフェイン(純生薬品工業株式会社)などなど。
じゅんなま・・・ごくっ!とツバを飲みそうな名前ですね。
用法・用量は、通常成人1回0.1〜0.3g(100mg〜300mg)を1日2〜3回
経口投与。そのまんまというより、配合原料となることが多いのですが。
(2004年12月)
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