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陰部(デリケートゾーン,性器)のかゆみに


陰部(デリケートゾーン,性器)のかゆみに

「デリケートゾーンのカユミに〜」という、キャッチフレーズを聞いたことはありませんか?デリケートゾーンって、どこでしょう。【性器まわり】のことですね。

コマーシャルでは、若い女の人が、ジーパンの股をモゾモゾさせてます。場所は、美容院のシャワー台の上。美容師さんが、たずねます。
「おかゆいところは、ございませんかぁ〜?」

【アソコがカユイですっっ!】とは、テレビでは言いませんが。

さて、OLの真理子さん(仮名)からのご質問です。

■ アソコがかゆくて、困っています (陰部のかゆみ)

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毎回ではないのですが、時々、生理のナプキンにかぶれて、痒くなって困っています。 その他にも、局部がかゆくなって、時々お尻のほうもかゆいことがあります。 フェミニーナ軟膏を塗ってみましたが、おさまりません。 ベビーパウダーというか、シッカロールのようなものを塗ってみたら、具合がいいようです。 何か良い方法はありますか。
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▼おりものシートなどでも、使いつづけると、かぶれる方がいるようです。
女性器まわりは、いつも湿っています。 少しくらいのカユミは、【単なるカブレ】だとは思いますが、かゆみが続く場合は、 多少カンジダが関係しているかもしれません。あまりにも、カユミやおりものがひどい場合は、 婦人科受診をお奨めします。

■ ナゼ起こる?陰部、性器まわりのかゆみ

デリケートゾーンのカユミの原因はいろいろです。 トリコモナス、クラミジアなどの性病や、原因不明のかゆみがありますが、多いのは、カンジダ症です。 カンジダは、皮フや粘膜に、ふだんからいるカビの一種。常在する真菌です。

なんらかの原因で、皮フや粘膜の抵抗力が落ちると、カンジダが増えやすい環境になって、感染します。これを日和見感染(ひよりみかんせん)といいます。疲れがたまるとカンジダになったり、抗生物質を飲んだら、体内の細菌バランスが崩れて、カンジダが増えたりします。

また、運動不足、血行不良でも、おこりやすいという話もあります。 「膣も肛門も、かゆくてたまらない」という中年女性を調べたところ、 高血糖で、抵抗力が落ちていたという例もあります。
▼ カンジダが陰性で、そのほか性病でもない場合は、市販のカユミ止め軟膏を試してみましょう。 受診まで待てない、今すぐに局部のカユミをどうにかしたい場合は、 市販のカユミ止め軟膏(ステロイドのないもの)を使ってください。

▼ また、掻くと悪化したり、慢性化したりします。 市販のカユミ止めを2週間ほど使っても治らないときは、受診してください。

■ 婦人科では、膣粘液を取って調べる

カンジダを調べるときは、綿棒のようなもので、膣粘液をとって、培養します。培地に、緑っぽいカビが生えていたら、陽性。常在菌なので、誰もが多少は生えるのですが、たくさん生えていたら治療が必要です。 ちなみに肛門周囲にも、カンジダは常在し、感染します。

▼以下は、男性の写真ですが、わかりやすいので見てみてください。  
滋賀県 山田クリニックHPより引用) 生々しいですね。

■ カンジダに、婦人科で出るクスリとは?

クスリは、抗真菌剤が出ます。 膣錠と、軟膏がよく出る組み合わせですが、内服の真菌剤を出すお医者さんもいます。主成分は、市販の「水虫薬」と同じです。

医療用の薬とちがって、市販薬では、内服のクスリや、 膣(ちつ)に挿入する「膣錠」は売っていません。 つまり、市販の「水虫薬」は塗るタイプ(外用)のみです。 また、抗真菌薬以外にも、メントールなどいろいろ入っているので、 刺激が強いことがあります。 

● 市販の水虫薬では、パウダータイプで、酸化亜鉛やアラントインなどの収れん剤 (傷ついた粘膜を治りやすくする)の入ったものが、刺激が少ないと思います。 
▼ 例えば、以下のものがあります。 
タムチンキパウダースプレー(小林製薬)酸化亜鉛入り
ダマリンパウダースプレー (大正製薬)アラントイン入り
しかし、市販の水虫薬は、「陰部へ使わないで」と書いています。 病院にかかったほうが望ましいからです。
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<注 意>
市販の水虫薬は、「カンジダ」の適応※がありません。白癬菌による「いんきんたむし」の適応ならあります。 しかし、陰部へは使わないで、と書いてあります。
※適応(てきおう);使ってよいと、厚生労働省から承認を受けた病気や症状

つまり、薬剤師として大手をふって、市販薬をカンジダにおすすめすることはできませんが、病院でもらう薬と同じ主成分である、ということをお伝えしたかったのです。女性の中には、疲れやストレスから、たびたびカンジダになる方も おられます。その時に、お医者さんから処方されているクリームは、抗真菌薬なんですよ、と言いたかったのです。
原則、男性は泌尿器科、女性は婦人科で、確定診断を受けてください。
 
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カユイからといって、自己判断で、性器にステロイド(炎症や免疫を抑える)の入ったカユミどめを使わないでください。カユミはおさまりますが、カンジダが繁殖して悪化する場合があります。

■ 本日のまとめ 掻いちゃダメったら、掻いちゃダメ〜

● デリケートな粘膜ですから、掻かないでください。 かゆい所を掻くと快感があるので、掻いちゃいますね。 でも、ぐっとガマンの子です。 

● カンジダと診断された方で、膣周りだけでなく、お尻の穴もカユイ場合は、 真菌薬を肛門にも塗って構いません。 

● 運動しましょう
血行が悪いと、カンジダだけでなく、痔にもなりやすくなります。

● 婦人科医師によると、肛門はせっけんで洗って良いのですが、 女性器は、せっけんで洗うと、自浄(じじょう)作用がなくなるので、せっけんを使わずにお湯だけで洗って欲しいそうです。

● 性器・肛門周りのかゆみは、前述のようにさまざまな感染症が原因の場合もあれば、原因が特定できないこともあります。 肥満や血行不良、ストレスなどがカユミを悪化させることがあります。

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                                  (2005年11月)




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