OTC(オーティーシー)とは
「OTC」とはなんでしょうか。
これは、英語の「オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ(Over The Counter Drug)」の略で、医師の処方せんがなくても、薬局・薬店で購入できる一般用医薬品のことです。現在では、OTC医薬品とも呼ばれます。
大衆薬と呼ばれることもあります。
OTCは、最近では薬局・薬店の売り場に陳列され、自由に手に取れる店舗も多くあります。しかしもともとOTCは、薬局のカウンター越しに置かれていたことから、「オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ」と呼ばれているのです。
このような薬局・薬店で購入できる「OTC(薬局の薬、大衆薬、一般用医薬品)」と、医師の処方に基づく「医療用医薬品」とでは、さまざまな違いがあります。
■ OTCは、成分の数が多い。医療用医薬品は、単味剤が多い
多くのOTCは、1錠(または1包)の中に、いくつもの有効成分が含まれる「配合剤(はいごうざい)」です。逆に、医療用医薬品ではそのほとんどが、1錠に1種類の有効成分しか含んでいない「単味剤(たんみざい)」です。
例えば、かぜ薬では、OTCは「総合感冒薬」というだけあって、約60種類の有効成分が承認され、ほとんどのOTCが7〜10種類前後の有効成分をふくんでいます。効果としては、熱、せき、鼻水、鼻づまりはもちろん、ビタミンやカフェインまでを含み、かぜの症状を広範にカバーします。
一方、医療用医薬品にも、PL顆粒のように数種の成分を含む感冒薬もありますが、たいていは、せき止め、熱さまし、去たん薬など、1つの薬に1成分だけが含まれるものがほとんどです。医師は患者の症状にあわせて、数種の薬を組み合わせて処方します。
医師は、咳がでない患者にはセキ止めは出しません。一方、咳のひどい患者には、セキ止めをいくつか出すなど、さじかげんができるのが、医療用医薬品の特徴です。
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OTCの有効成分の配合量は、医療用医薬品より少ない
OTCと医療用医薬品では、有効成分の配合量にも違いがあります。ほとんどのOTCの有効成分の量は、医療用医薬品より少ない設定になっています。OTCの一部(水虫薬など)には、医療用医薬品と同等の量が含まれるものもあります。
一般的に、OTCは患者さんの自己管理の下に服用されますので、安全性を重視して、医療用医薬品の1/2から1/3の配合量に抑えられているものが多いです。
■ スイッチOTCとは?
最近、よく聞く「スイッチOTC」とは、なんのことでしょうか。
これは、これまで医師の処方により使われていた「医療用医薬品」のうち、長年の使用実績があり、
医師の処方なしに使っても、比較的安全とみなされた成分を、大衆薬に転用(スイッチ)した医薬品のことです。
つまり、「スイッチOTC」とは、長年、多くの患者に使われてきた医療用医薬品の中から、安全性を評価した上で「市販しても良い」と
厚生労働省に承認された成分なのです。
「スイッチOTC」はもともと医療用ですから、クスリの効き目は従来のOTC成分に比べ、「切れ味するどい」ものになっています。
このような切れ味するどい「スイッチOTC」をまん然と長期間使っていると、重症化したり、治療のタイミングをのがす恐れがあります。
購入の際には、必ず薬剤師に相談し、用法・用量、使用期間を守って服用することが大切です。
■ OTC全般の注意
OTCは、薬局・薬店で誰もが手軽に買うことができるクスリです。
セルフ・メデイケーションの観点から、OTCを上手に利用することは大切ですが、間違った知識による自己判断には、危険がともないます。
OTC購入の際には、薬剤師に十分相談した上で、服用したいものです。
また、OTCを一定の期間使っても、症状がよくならなかったり、逆に悪くなった場合には、その薬を持って、できるだけ早く、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。添付文書をよく読み、OTCを正しく使いましょう。
■ OTC医薬品の3つの分類
2009年6月1日より、OTC(市販薬)が、3つのリスクに分類されました。
医薬品には、効き目(効能・効果)以外に副作用がおこるリスクがあります。生活者(消費者)のみなさまが、間違った使用法によって健康被害などのリスクを負わないように、「もっときちんと説明して売りましょう」という趣旨で分類されたのです。
第1類医薬品は、薬剤師がいないと買えない薬です。リアップやガスター10、ロキソニンSなどが代表的です。使い慣れた薬であっても、意外と知らない情報もあります。説明を受けてから購入しましょう。
なお、第1類医薬品は、「強くて怖い薬」ではありません。市販薬の中では強めの薬も多々ありますが、単に、初めて市販薬に配合された成分だから、という理由で第1類に分類されたものもあります。
そのため、第1類医薬品に分類された製品が、発売後一定の期間(多くは4年)ののちに、第2類医薬品へリスク分類が下がることもあります。
| 医薬品の分類 |
アドバイスする人
(情報提供と相談に対応する人) |
| 第1類医薬品 |
薬剤師 |
| 第2類医薬品 |
薬剤師または登録販売者 |
| 第3類医薬品 |
薬剤師または登録販売者 |
(2011年12月追記)
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