しみ(肝斑)改善薬「トランシーノ」その3
いつだったか、「最近、Yuhoさんがマジメになってきて寂しいです」
というメールをいただいたことがあります。 ご心配ありがとうございます。
で、初めのころのメルマガを読み直してみたら、あ〜そうかもね、たしかにカタくなってきてるかもね、って思いました。まあ、何も考えずに書いているので、そんな私を受け入れて、やさし〜く叱って〜♪・・・ってことで脈絡もなく本編にいってみよー。
「トランシーノ」その3です。
■ 肝斑というシミ改善薬「トランシーノ」は強い薬なのか?
まずは、ドラッグストアにお勤めの読者さんからのご質問です。
「トランシーノ」は2ヶ月飲んで2ヶ月休む、というと、そんなに強い薬なのか?と思います。
製薬会社で2ヶ月以上試していないからという理由で、POPにもそう書いてありますが、お客様は不安に感じているようです。
▼ 2ヶ月飲んで、2ヶ月休まなければならないクスリ。たしかにそういう薬は、強いクスリというイメージですね。
抗がん剤、ホルモン剤、1週間に1度の投与を可能にした薬などにありそうな用法です。
ところで、お客さまがよく口にするご質問に、 『これ(この薬)って、強いの?』があります。「強いクスリが欲しい」という意味でおっしゃる場合と、「強いクスリは怖くてイヤ!」という逆の意味の場合があります。しかしトランシーノは、強い薬ではありません。
トランシーノは、「肝斑というシミ」という初めての効能をもったOTC薬(市販薬)として、メーカーが臨床試験を行い効果がみられた2ヶ月以上は飲む必要が
ないということで、【2ヶ月】と決められているのです。また、飲み終わったあと2ヶ月あけなければならないのは、薬の成分が体の中に残るからではなく、ひとことで言えば、OTC薬だから、短めに飲んどけ(長期連用しないこと)という意味です。
実際、医療用医薬品では長期投与がめずらしくなく、皮膚科では、肝斑の治療にトラネキサム酸を出すときは、半年以上処方が続くこともあるそうです。OTC薬だから、安全策をとって2ヶ月ならよしということで、厚生労働省が承認したのですから、最大で2ヶ月間という服用期間を守ってください。
そもそも、医療用医薬品のピカピカの「新薬」は、発売後1年間「14日以上処方してはいけない」という処方制限があるのをご存じでしょうか。14日分しか処方してはいけないというシバリは、「何か重大な副作用や問題があったら、ただちに回収など早急に対応するため」です。
それを思えば、いかにOTC薬とはいえ「2ヶ月間も続けて飲んでいい」というのは、どちらかといえばゆるいシバリだといえます。強くて副作用の起きやすいクスリではない証拠です。
■ 医療用医薬品の「トラネキサム酸」の肝斑への用途
医療用医薬品の「トラネキサム酸」は、第一三共の「トランサミン」が有名です。トランシーノはグループ会社の第一三共ヘルスケアから発売されています。医療用医薬品のトランサミンは、配合剤ではなくトラネキサム酸のみの単味剤※です。
※単味剤・・・ひとつの主成分からできている薬
※配合剤・・・複数の主成分からできている薬
皮膚科では、「肝斑(かんぱん)」に処方されるときは、トラネキサム酸だけではなく、飲むビタミンCや、塗るタイプ(外用)のビタミンC誘導体、ビタミンA誘導体、ハイドロキノンなどを併用することが多いようです。
トラネキサム酸に「肝斑」の効能はないので、適応外処方になります。
● 参考:医療用医薬品トランサミン(トラネキサム酸)の効能・効果
○全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向 (白血病,再生不良性貧血,紫斑病等,および手術中・術後の異常出血)
○局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血 (肺出血,鼻出血,性器出血,腎出血,前立腺手術中・術後の異常出血)
○下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒等の症状 湿疹およびその類症,蕁麻疹,薬疹・中毒疹
○下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状
扁桃炎,咽喉頭炎 ○口内炎における口内痛および口内粘膜アフター
■ 医療用医薬品「トラネキサム酸」との用量比較
医療用医薬品「トラネキサム酸」の用法・用量は、トラネキサム酸として、成人1日750〜2,000mgを3〜4回に分けて服用です。
● 「トランシーノ」のトラネキサム酸は、1回250mg、1日3回750mgなので、医療用医薬品の下限に合わせてあります。
● トラネキサム酸は、どのくらいで体から排出されるのか?
→健康成人がトラネキサム酸を1回250mg 飲んだ場合、すみやかに吸収され、24時間以内に約40〜70%が尿中に排泄される
■ 「トランシーノ」と「システィナC」の成分を確認しよう
「トランシーノ」は、第一三共ヘルスケアの従来のシミ改善薬「システィナC」に、トラネキサム酸を加えた処方です。
● システィナC
成分(1日量6錠中)1回2錠、1日3回
L-システイン 240mg
アスコルビン酸(ビタミンC) 300mg
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 6mg
パントテン酸カルシウム 24mg
効能・効果:次の諸症状の緩和:しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着、次の場合の出血予防:歯ぐきからの出血、鼻出血、次の場合のビタミンCの補給:肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時、老年期
▼ 効能のちがいを比べてみてください。システィナCは、シミやソバカスがあれば誰でも飲めますが、トランシーノは、しみ(肝斑に限る)という効能です。
トラネキサム酸を加えたことで、このちがいが出ています。
● トランシーノ
希望小売価格 180錠 5,880円
・「しみ(肝斑に限る)」の新効能を取得
・「しみ(肝斑)」の有効成分として「トラネキサム酸」を配合
・カロリーオフのフィルムコーティング錠
成分(1日量6錠中)1回2錠、1日3回
トラネキサム酸 750mg ←肝斑の有効成分
L-システイン 240mg
アスコルビン酸(ビタミンC) 300mg
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 6mg
パントテン酸カルシウム 24mg
効能・効果:しみ(肝斑(かんぱん)に限る)
用法・用量:成人(15歳以上)1回2錠1日3回 食後に服用
▼ なお、トランシーノの1本・180錠の容量は、1日6錠で
30日分にあたります。肝斑の可能性が高い方は、まずは1本、1ヶ月からお試しください。
効果があるようなら、2ヶ月まで連用できます。
(2007年10月)
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