しみ（肝斑）改善薬「トランシーノ」その２

検索用語を入力 検索フォームを送信   Web yuho.main.jp しみ（肝斑）改善薬「トランシーノ」その２ シミ改善薬「トランシーノ」。べてのシミに効くものではありません。今までにない効能を持ったＯＴＣ薬です。３回に渡ってお届けする第２回、イッテミヨー！　 ■ 第一三共ヘルスケアのニュースリリース「トランシーノ新発売」より 　以下、引用です。 ● トランシーノ（第一三共ヘルスケア） 2007年（平成19年）9月4日 全国発売 しみは女性にとって見た目だけでなくメンタル面にも影響をあたえる悩みであり、QOL（生活の質）を妨げる要因のひとつとなっています。 このしみの中でも、「肝斑（かんぱん）」は女性ホルモンのバランスが原因といわれ、頬（ほほ）の両側に広がるため化粧でもカバーしにくく、女性を特に悩ますしみとされています。 2006年に当社が実施したインターネット調査では、しみを1年以内に経験した女性1,000人のうち、37％の人が肝斑と疑われる症状でした。 肝斑の治療については、皮膚科において「トラネキサム酸」が内服薬として使用され、以前からその効果が認められており、当社はこの「トラネキサム酸」を配合したしみ（肝斑）改善薬の研究開発を進めてきました。 今回発売する「トランシーノ」は、日本で初めて「しみ（肝斑に限る）」の効能をもつ医薬品として承認されたもので、「トラネキサム酸」にL-システインやビタミンC等を組み合わせることにより肝斑の原因となるメラニンの生成をブロックし症状を改善します。 ▼ プロモーションタレントは、ヘア・メイクアップアーティストの 　藤原美智子さん。第一三共ヘルスケアは、藤原美智子さんを「トランシーノのエバンジェリスト（伝道師：でんどうし）」と呼んでいます。美白イメージを持たせたいのでしょうか。 ■ トランシーノの効能「肝斑（かんぱん）」とは？ 「トランシーノ」のポイントは、しみはしみでも「肝斑（かんぱん）に限る」ということです。私が某有名ドラッグストアに入ってみたら、「肝斑」の説明音声が流れ、トランシーノが２カ所陳列してありました。 　「肝斑（かんぱん）に限る」という効能を知らずに、うっかり買ってしまわないようにしましょう。そもそも肝斑とは、どういうシミをさすのでしょうか。 ● 肝斑（かんぱん）とは、女性ホルモンが関与する「シミ」です。女性の顔面に多く生じるシミで、妊娠、月経不順などにより誘発、あるいは悪化するため、女性ホルモンバランスのくずれが原因であるといわれています。 ● 肝斑の特徴 1.薄い褐色でやや大きく、ほほ骨に沿って左右対称にできる 2.高齢者ではほとんど見られない 3.紫外線で悪化する 4.レーザー治療で悪化する ▼ 「あの人、肝斑かな？」という女性、たまに見かけます。町でそれっぽい人に出会う確率は、低いように思われます。 ▼ トランシーノは、従来のしみ改善薬「L-システイン（える しすていん）」や、ビタミンＣに、「トラネキサム酸」をプラス配合した、今までにない市販薬です。 ▼ 医療用医薬品の「トラネキサム酸」は、出血傾向の改善のほか、じんましん、湿疹の改善、口内炎などに処方されます。また皮膚科では、保険適応外の治療として、肝斑というシミに処方されてきました。つまり、皮膚科で肝斑というシミに処方実績のある「トラネキサム酸」を配合したのが、「トランシーノ」なのです。  　シミはシミでも、炎症傾向のあるシミに使われるイメージですね。かぜでのどが赤いときなどに処方されるトランサミンも、トラネキサム酸なので、重複にはご注意ください。 ■ ドラッグストアの薬剤師に、肝斑を診断できるものか 　『ドラッグストアの薬剤師に、肝斑を診断できるものか』皮膚科のドクターは、内心こう思っているはずです。私がそう言われたら、「先生のおっしゃる通りです」と答えます。「肝斑（かんぱん）」を写真でしか、知らないのですから。 　しかし、ＯＴＣ薬（市販薬）として出た以上は、せめて肝斑の可能性の高いお客さまにご紹介できるよう、努力したいものです。『肝斑は、目のまわりには出ない。目の周囲だけ、抜けたようにシミがなく、顔の右左対照的に、スプレーで吹き付けたようにしみが広がっている。シミの大きさはちがうこともあり、ひたいや鼻の下に出ることもある』 　このような肝斑の特徴をたよりに、お客さまの顔をみて、出産、月経不順など女性ホルモンに影響があるような心当たりはあるかなどをお伺いしたいと思います。シミがある方は、薬局薬店で相談してみてください。「こんなふうに説明されました」メール、お待ちしています。 ▼ 第一三共ヘルスケアのインターネット調査によれば、シミを1年以内に経験した女性1,000人のうち、37％の人が肝斑と疑われる症状だったそうです。皮膚科のドクターに診察してもらえば、もう少し低い数値になるでしょう。「トランシーノ」を買おうとするお客さまに、セルフでポンポン売るようなドラッグストアは、信用をなくします。 ■ 「トランシーノ」が向かない方には、従来のシミ改善薬を 　「トランシーノ」は、「トラネキサム酸」という成分以外は、今までのシミ改善薬に入っている成分、つまり、L-システイン （えるしすていん）、ビタミンＣ、ビタミンＢ６、パントテン酸カルシウムが入っています。 　「トランシーノ」が向かないと思われる方には、従来のシミ改善薬をおすすめしましょう。「トラネキサム酸」は、炎症を抑える成分で、皮膚科では肝斑や、 レーザー治療後の色素沈着（しきそちんちゃく）に使われます。血栓のできやすいお客様は、避けたほうがよい成分ですが、副作用のリスクはさほど高くない成分です。 　「トラネキサム酸」は、抗炎症作用のある止血薬に分類され、もともと体に血栓があった場合は、それを安定化してしまう作用があります。ご家族に血栓症の方がいたり、以前に血栓症にかかったことがある場合は、服用しないでください。  　血栓症のリスクは、50代後半から上がるといわれます。しかし、トラネキサム酸に、健康な状態の血液を固まらせ、ドロドロにする作用はありません。トラネキサム酸」、比較的副作用の少ない成分ですから、まちがって必要ないのに飲んでしまったとしても、過度のご心配はいりません。 　しかし、年をとったために出るシミ（加齢により生ずる老人性色素斑）、子供のころからあるソバカス、左右対称に出る真皮メラノサイトーシスなどには無効です。もしも、判断に迷ったら、そのほかのシミ改善薬をおすすめしましょう。 ▼ そのほかのシミ改善薬 　→「ハイチオールＣ」、「システィナＣ」、「アルフェホワイト」、「ケシミンＬＣ」、「ハイシーＢメイト２」など 『そのシミが、肝斑なら、治せます』というＣＭは、肝斑にしか効きませんよ〜という意味なのです。 　おもいっきり具体的！薬局の薬（ＯＴＣ薬）の豆知識 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（2007年10月）

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